Visual Studio Code を使用する(AutoLISP/VS Code)

Visual Studio (VS) Code を使用して AutoLISP プログラムの開発を開始する前に、まずいくつかの手順を完了する必要があります。このトピックでは、AutoCAD 用の AutoLISP プログラムを開発してデバッグするための Visual Studio (VS) Code と AutoCAD AutoLISP Extension をインストールし、環境設定し、使用するために必要な各種の手順の概要を説明します。

  1. VS Code をインストールする - VS Code は AutoCAD インストールの一部ではないため、別途ダウンロードしてインストールする必要があります。Microsoft が作成した VS Code のバージョンは、Visual Studio Code Web サイトからダウンロードできます。VS Code のダウンロードおよびインストール方法の概要については、「VS Code をダウンロードしてインストールするには」を参照してください。
    注: インストール後、Windows で AutoCAD を使用している場合は、VLISP[VLISP エディタ]コマンドを使用して VS Code を起動することができます。
  2. AutoCAD AutoLISP Extension をインストールする - 追加の作業を行わずに VS Code を使用して AutoLISP ソース(LSP)ファイルを編集することもできますが、AutoCAD AutoLISP Extension をインストールせずに AutoLISP プログラムの構文やデバッグ方法を理解することはできません。AutoCAD AutoLISP Extension には、エディタ ウィンドウで構文チェックを行う特別な機能のセットと、カスタム プログラムのロードとデバッグを可能にする VS Code を AutoCAD にアタッチする機能が含まれています。VS Code Extensions Marketplace で AutoCAD AutoLISP Extension を探してインストールする方法については、「AutoCAD AutoLISP Extension をインストールするには」を参照してください。
  3. デバッグ環境設定を追加する - デバッグ環境設定は、カスタム AutoLISP プログラムをテストおよびデバッグするときに使用するアプリケーションを VS Code に通知するために使用されます。AutoCAD AutoLISP Extension で使用できるデバッグ環境設定には、AutoCAD Debug Attach と AutoCAD Debug Launch の 2 種類があります。これらのデバッグ環境設定は、Extension の設定の一部として保存されます。これらのデバッグ環境設定のセットアップ方法の詳細については、「デバッグ用に AutoCAD AutoLISP Extension をセットアップするには」を参照してください。
    注: 以前は、AutoCAD Debug Attach および AutoCAD Debug Launch 環境設定が定義され、作業フォルダ内の launch.json ファイルに保存されていました。
  4. 既存の AutoLISP プロジェクトを作成、開く - AutoLISP プロジェクトを使用して、AutoLISP ソース(LSP)ファイルを論理的にグループ化することができます。AutoLISP プロジェクトは、拡張子 .prj のファイルに保存されます。AutoLISP プロジェクトを AutoLISP Project Manager で開いた後、LSP ファイルを追加、編集、除去することができます。AutoLISP Project Manager の使用方法については、「AutoLISP ファイルを管理する」および「AutoLISP プロジェクトを管理するには」を参照してください。
  5. 既存の AutoLISP ソース(LSP)ファイルを作成、開く - AutoCAD AutoLISP Extension をインストール済みの VS Code で開いた LSP ファイルは、正しい構文が評価され、Extension 固有の機能(オートコンプリート、コード スニペット、コードの整形など)を使用して編集することができます。VS Code で LSP ファイルを作成、開く、編集する方法については、「AutoLISP ファイルを作成、開く」、「AutoLISP ファイルを編集する」、「AutoLISP ファイルを整形する」を参照してください。
  6. 開いている AutoLISP ソース(LSP)ファイルをデバッグする - VS Code に AutoLISP デバッグ環境設定を追加して LSP ファイルを開いた後、LSP ファイルに格納されている AutoLISP 文をステップ実行してデバッグすることができます。VS Code は変数の値の監視、ブレークポイントの設定、ステートメントのステップ実行、現在のコール スタックの検査などを可能にする各種のツールを提供します。VS Code および AutoCAD AutoLISP Extension を使用して AutoLISP プログラムをデバッグする方法については、「AutoLISP ファイルをデバッグする」を参照してください。
  7. AutoLISP ソース(LSP)ファイルをコンパイルする - 必要に応じて、カスタム プログラムを配置する前に、LSP ファイルをコンパイルして元のソース コードを保護することができます。LSP ファイルのコンパイルに使用した方法に基づいて、FAS または VLX ファイルのいずれかが作成されます。LSP ファイルをコンパイルする方法については、「AutoLISP ファイルをコンパイルする」を参照してください。
    注: LSP ファイルのコンパイルは、Windows でのみサポートされています。
  8. AutoLISP プログラムを配置する - AutoLISP プログラムをテストしてデバッグしたら、配置の準備は完了です。AutoLISP プログラムの配置は、ローカル ドライブまたはネットワーク ドライブにコピーしたり、プラグインにバンドルしたり、インストール プログラムを使用してインストールしたりするだけです。多くの場合、ファイルをドライブに直接コピーするのが最も簡単な方法ですが、プログラムを見つけてロードするように AutoCAD をセットアップする必要もあります。AutoLISP プログラムのプラグイン バンドルをロードおよび作成する方法については、「概要 - AutoLISP アプリケーションをロードする」および「概要 - プラグイン アプリケーションをインストール、アンインストールする」を参照してください。